【レビュー】ブレンデッドモルトジャパニーズウイスキー安積 ミズナラウッドリザーブ

ウィスキーレビュー
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安積蒸溜所

笹の川酒造より、「YAMAZAKURA ブレンデッドモルトジャパニーズ安積 ミズナラウッドリザーブ」をレビュー。特徴や価格、購入方法を解説。

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1.商品名と写真

YAMAZAKURA ブレンデッドモルトジャパニーズウイスキー安積 ミズナラウッドリザーブ
Yamazakura Blended Malt Japanese Whisky ASAKA Doppelbock Cask Finish

   

 

2.ブレンデッドモルトジャパニーズウイスキー安積 ミズナラウッドリザーブの特徴

弊社の創業は明和2年(西暦1765年)。ウイスキーの製造免許は昭和21年(1946年)に取得し、現存する東北で最古の「ウイスキーメーカー」として製造を続けております。
安積蒸溜所」として蒸溜を再開して以来順調に製造を続けております。WWAにて世界最高賞を受賞いたしました原酒を今回は「BLENDED MALT JAPANESE WHISKY MIZUNARA WOOD RESERVE」として仕上げました。ミズナラ樽で貯蔵して原酒に与えられた特有の特徴をお楽しみいただきたく存じます。

引用:ボトルラベル裏面

2-1.テイスティングノート

香り 伊予柑、マンゴー、干しブドウ、ミズナラ由来のスパイシーさ
味わい みかん様の甘さと酸味、干し梅、麦芽糖、ココナッツミルク
余韻 酸味が抜けた後にクリーミーな後味とスパイシーさが長く残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 62%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種 ミズナラ
内容量 700ml
販売本数 不明
希望小売価格 27,500円(税込)
発売日 2024年12月

3.受賞歴

World whisky awards (WWA)2025 ベスト・ジャパニーズ ブレンデッドモルト受賞

4.価格

4-1.メーカー希望小売価格

商品名 ブレンデッドモルトジャパニーズウイスキー安積 ミズナラウッドリザーブ
容量 700ml
希望小売価格 税込:27,500円

4-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格43,000円価で購入がありました。(※2025/4/8時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでは、出品は確認できませんでした。 (※2025/4/8時点)

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでの販売は、確認できませんでした。 (※2025/4/8時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:8,250円 30ml:5,500円、15ml:2,750円  などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.笹の川酒造とは?

笹の川酒造株式会社

酒蔵として250年以上の歴史がある笹の川酒造。1946年にウイスキー製造免許を取得し、YAMAZAKURAシリーズなどのリリースを続け、2016年には創業250周年事業として「安積蒸溜所」を設立。

安積蒸溜所は「WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)2022」にて山桜 ブレンデッドモルトジャパニーズウイスキー 安積 シェリーウッドリザーブが、ブレンデッドモルトウイスキー部門で世界最高賞を獲得するなど、年々国内外での評価も高まってきている蒸溜所です。
2025年度のWWAでも出品ウイスキー全てがGOLD以上を獲得する快挙を成し遂げています。

設立 1765年(明和2年)
本社所在地 〒963-0108 福島県郡山市笹川1-178
所有蒸留所 安積蒸溜所

6.安積蒸留所

所在地 福島県郡山市笹川1-178
操業開始 1946年(旧設備)、 2016年4月(新設備)蒸留再開

1765年(明和2年)操業開始
1920年(大正9年)株式会社山口酒造店設立
1932年(昭和7年)山桜酒造合資会社設立
1946年(昭和21年)ウイスキー製造免許取得
1966年(昭和41年)笹の川酒造株式会社設立
1983年(昭和58年)ウイスキーモルト貯蔵庫竣工
1998年(平成10年)山桜酒造と笹の川酒造を合併、笹の川酒造株式会社を存続会社とする
2004年(平成16年)東亜酒造より貯蔵されていたウイスキーを預かる。
2005年(平成17年)ベンチャーウイスキーが企画した「イチローズモルト」を発売。(ボトル裏ラベルの製造者欄は笹の川酒造)
2016年(平成26年)安積蒸溜所が本格稼働。

1710年(宝永7年)に猪苗代湖の南に創業した山桜酒造が1765年に郡山に移転。
この山桜酒造が、戦後のアメリカ軍占領下で国策的に需要の増えたウイスキーの酒造免許を1946年に取得した事がきっかけでした。
戦中戦後の米不足から清酒の醸造が困難を極めたこともあり、戦後の欧米文化の流入がウイスキー造りに取り組む要因ともなりました。
昭和50~60年代、高度経済成長期において「北のチェリー、東の東亜、西のマルス」と呼ばれ、東亜酒造、本坊酒造と共に笹の川酒造の「チェリーウイスキー」も人気を博しました。
しかし、低成長や嗜好の変化もあり不遇の時代を迎えると2003年には東亜も事業撤退を余儀なくされ、羽生の蒸留所にあった原酒樽を笹の川で預かることになります。
これが後に世界的な人気となる「イチローズモルト」が発売される大きな助けとなりました。
戦後より少量ながらウイスキー製造を続け、現在はスコッチタイプとケンタッキーより輸入したモルト使用の2タイプが使われています。
安積蒸溜所は江戸時代から続く日本酒の酒蔵「笹の川酒造」内にあり、2016年10月末に生産設備を整え秩父蒸溜所・肥土伊知郎氏の協力のもと稼働開始。

昔ながらの漆喰の白壁にポットスチルがよく映えます。

画像出展:安積蒸溜所公式Facebook

安積蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

メーカー(蒸留所) 安積蒸溜所 | ジャパニーズウイスキー...
「安積蒸溜所」の記事一覧です。

7.まとめ

安積のブレンデッドモルト第2弾。第1弾はシェリーウッドリザーブはワールドベストを獲得しており、注目度の高いシリーズでしたが、こちらもベストジャパニーズを受賞。

ウイスキーフェスなど、かなり限定的な抽選販売のみの為、かなり入手は困難なウイスキーです。
安積の原酒の特有の風味が今回のミズナラウッドリザーブではより強く感じられ、前弾にも負けず素晴らしいウイスキーです。
もう一つの使用されている原酒は、前回同様、例の蒸溜所の原酒だと思われます。安積蒸溜所とその蒸溜所の繋がりは有名な話にはなりました。
今も進化を続ける両蒸溜所ですが、創業の初めには互いが協力をしあい、現在のウイスキーブームを牽引する存在となりました。
その背景も含めてウイスキーを頂きながら、両蒸溜所には素晴らしいウイスキーをこれからも作り続けてもらいたい感じます。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.49 2024年4月号

『ウイスキーガロア』4月号、巻頭特集は「スコッチ蒸留所名鑑」第1弾ディアジオ編。
すべてのモルトファンを魅了する、世界最大のスピリッツメーカーの現在地
[巻頭特集]
スコッチ蒸留所名鑑 [第1弾 ディアジオ 前編]
・ディアジオ社の蒸留所を一挙紹介 <ハイランド・アイランズ・ローランド編>
クライヌリッシュ/ブローラ/グレンオード/ダルウィニー/ブレアアソール/オーバン/ロイヤルロッホナガー/ティーニニック/タリスカー/グレンキンチー

[特集]
◆沖縄泡盛紀行 前編
伊平屋酒造所/恩納酒造所/松藤
◆プラカーン タイに誕生した驚きの蒸留所を緊急リポート!
[編集長インタビュー]
◆ジャパニーズクラフトの開拓者たち[第5回] 本坊酒造 本坊和人氏

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

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この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
土地それぞれの風土から様々な味わいが作り出される日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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