【ニッカウヰスキー】新戦略情報&創業90周年記念商品『ザ・ニッカ ナインディケイズ』発売情報

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ニュース発売情報
ニッカウヰスキー余市蒸溜所宮城峡蒸溜所

創業90周年のニッカウヰスキーが新しいコンセプト、および増資の決定、90周年記念商品の詳細などを紹介。

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1.創業90周年の取り組み

新たなコミュニケーション・コンセプト“生きるを愉しむウイスキー”策定

ウイスキーが持つ豊かな個性や多様な楽しみ方を通して、人生そのものを愉しんでほしいという思いを込めました。このコンセプトをベースとして、お客さまにニッカウヰスキーならではのユニークな魅力とウイスキーの多様な楽しみ方を提案していきます。

具体的には

  1. コンセプトを体感できる場を7月以降、世界各国で順次展開
  2. 日本のスペシャルアンバサダーとして福山雅治氏を起用
  3. 60億円の設備投資を実施し、製造拡大を目指す

1.では東京都内で7月から12月まで都内にてコンセプトバーを展開。ニッカウヰスキーのカクテルや展示やグッズなどを販売予定。7月以降に海外でも同様のイベントを計画。

2.では、「ニッカウヰスキー国内スペシャルアンバサダー」として、福山雅治氏を起用。今後広告販促での起用され、二ッカウヰスキーの魅力を伝える。

3.では、今後も需要が高まる国産ウイスキーを将来にわたって安定的に供給することを目的に、本年ニッカウヰスキーの製造設備を約60億円かけて増強。
栃木工場に樽貯蔵庫を新設し、本年9月から稼働するほか、余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所での新たな貯蔵庫の設計着手や樽を購入します。栃木工場の樽貯蔵庫が稼働することで、貯蔵能力は2021年比で1割増となる。

これまで2015年~2017年にかけて約60億円、2019年~2021年にかけて65億円を投じて、ニッカウヰスキーの生産体制を強化してきました。今後も設備投資を継続的に行うことで、国産ウイスキーの長期的な安定供給体制の構築に取り組む。

ウイスキーの価格上昇前には余市宮城峡も品薄状態だ続いていました。ニッカは様々な生産工場を所有していますが、生産能力は変わらずに、貯蔵庫の増設によって安定供給ができるようになるのでしょうか。

2.THE NIKKA NINE DECADES

90周年の記念として特別なブレンデッドウイスキーが販売されます。

使用している原酒は

  • 1945年の余市モルト
  • 設立間もない宮城峡蒸溜所で生まれたモルト
  • 門司工場・さつま司蒸溜蔵のグレーン
  • ベン・ネヴィスモルト
  • カフェグレーンカフェモルト
  • 「ディスカバリーシリーズ」アロマティックイーストモルトなど

が使用されているようです。

テーマは、多様性と伝承。
時代を切り拓くニッカウヰスキーを象徴するデザイン。

受け継がれてきた技と、生み出されてきた原酒の多様性。
プロダクトデザインには、そんなニッカウヰスキーの比類ない個性が映し出されています。
重厚な木製のボックスを開くと、扉内側の鏡面には初代マスターブレンダー・竹鶴政孝から現在に至る、歴代ブレンダー8人のサイン。重なりあう着物の衿もとを模したデザインで、ブレンデッドならではの奥行きを表現したTHE NIKKAのボトルが姿を現します。
表面はシンプルにネーミングを、裏面には9つのDECADES(10年)を示すローマ数字と由緒あるニッカエンブレムを、伝統工芸とサンドブラストの技法を融合した「江戸彫り®」で刻みました。
表裏二面の彫りは極めて難しく、高度な職人技が込められています。
封緘には、6つの蒸溜所・工場の個性を6つの色で表わした市松模様の上に18の九角形を配し、美しく調和したブレンドを表現しました。

※ 江戸彫り®はマツウラブラストの登録商標です。

引用:ニッカウヰスキー公式サイト

 

2-1.テイスティングノート

チーフブレンダー尾崎裕美氏によるコメント

エイジの概念を超えた、壮大な挑戦。

ニッカウヰスキーが歩んできた90年を、ひとつのウイスキーとして表現する。

このかつてない挑戦には、極めて緻密なブレンド技術とクリエイティブな発想力

が求められました。創業以来蓄えてきた原酒は膨大な数にのぼり、エイジの

隔たりは90年近くに及びます。その中から際立つものを選び抜き組み合わせ、

俯瞰してバランスの最適解を見出し、豊かな広がりと奥行きを感じる大きな

調和を目指していきました。
ブレンドの骨格はモルトベースで組み上げています。余市モルトのピート感や

新樽の甘やかな香り、宮城峡モルトのフルーティーさとシェリー樽がもたらす果実味。

そして、ニッカウヰスキーの歩みに欠かせない存在であるベン・ネヴィスモルトが

醸し出す、スコッチ特有の華やかさ。これらの個性をなめらかにつなぐのが、コク豊か

カフェグレーンカフェモルトです。門司工場とさつま司蒸溜蔵のグレーンは、

あえてその新たな個性を立たせています。
90年にわたる挑戦を受け継ぐ私たちは、これからも先人たちと同じように挑戦を

積み重ねていかなくてはなりません。ニッカウヰスキーの歩みと未来に思いを馳せ、

このウイスキーを味わっていただきたいと考えています。

テイスティングノート

香 り

アップルパイやレーズンのような濃密な甘さ、トーストを思わせる香ばしい樽熟成香、穏やかなスモーキーさ、アンティーク家具のようなどこか懐かしいレトロな香り、多様な芳香が複雑に重なり合い、まるで原酒が静かに眠る貯蔵庫の中にいるような気分にさせてくれる。

味わい

芳醇で厚みのある樽感をベースに、シナモンを思わせるスパイシー感、ローストナッツ、ダークチョコレートのようなコク、ピートのビターさ、アプリコットジャムやメイプルシロップのような甘さを伴い、暖炉の前にいるような温もりを感じる。

余 韻

穏やかなピート、深いコクと甘酸っぱさを伴った、重厚で心地良いビター感が長く続く。

引用:ニッカウヰスキー公式サイト

2-2.商品スペック

製品名THE NIKKA NINE DECADES(ザ・ニッカ ナインディケイズ)
酒 別ブレンデッドウイスキー
蒸留年最古は1945年の余市モルト
ボトリング数2,000本(国内1,000本、国外1,000本)
度 数48%
内容量700ml
参考小売価格330,000円(税込)
製造者ニッカウヰスキー

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.44 2024年6月号

【巻頭特集】
ジャパニーズウイスキー、次の100年。【第2弾】
日本のグレーンウイスキー蒸留所
日本独自のグレーンウイスキー造りの可能性を検証。大手3社を含め、18の蒸留所のグレーンウイスキー造りについて紹介します。また、富士御殿場蒸溜所でブレンダーを務める竹重元気氏と土屋守編集長の特別対談もお届けします。

【第2特集】
沖縄 泡盛・ウイスキー紀行 & 宮古島 スピリッツ・泡盛紀行
沖縄本島および宮古島を巡り、個性的な蒸留酒造りを紹介します。

【編集長インタビュー】
サントリーが見据えるジンの未来予想図 その展望と戦略
ポール・ジョン 海辺の気候風土をまとったインド産シングルモルト

【企画】
マスター・オブ・ウイスキーの肖像
史上最多の合格者4名一挙インタビュー。それぞれの素顔に迫ります。

日本のクラフト蒸留所最前線 阿波乃蒸溜所
徳島県阿波市の吉野川沿いに誕生した、四国初のクラフトウイスキー蒸留所を取材。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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ジャパニーズウイスキーディクショナリー
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