【レビュー】厚岸シングルブレンデッドウイスキー「夏至」

ウィスキーレビュー
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堅展実業厚岸蒸溜所
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厚岸蒸溜所より二十四節季シリーズ最新作が発売開始。
シングルモルト『夏至
(げし)』商品のレビューと特徴や価格を紹介。

「夏至(げし)」は、二十四節気のひとつで、一年のうち最も昼の時間が長くなる節目でもあります。
天文学的観測に基づくため、例年では毎年6月21日か22日頃にあたります。2026年の夏至は6月21日です。

北欧ではもとより行われていたの夏至祭と、キリスト教の聖ヨハネ祭が結びつき、「ミッドサマー」として盛大に祝われます。
ただ、日本ではちょうど梅雨の時期と重なるため、北欧のように「太陽の祭り」という感覚は薄く、じめじめとした蒸し暑くなる時期です。夏至を過ぎれば「小暑」「大暑」の本格的な【夏】が始まります。

外箱は以前の春分と同様のパッケージ。春分では桜の花が描かれ、厚岸などの道東の湿原に生息地があるヘイケボタルが幻想的に描かれています
中央にホロスコープ、その真上に黄道十二星座のかに座が描かれています。
これまでの二十四節季のブレンデッドにも描かれてきた各星座も外箱に描かれており、やはり二至二分ボトルには全ての星座が描かれる形になるようです。

厚岸ニューボーン ファウンデーション3】の際の青色のボトルとなっています。厚岸蒸溜所初期からのファンにはたまらないカラーリングです。

第1弾 シングルモルトウイスキー寒露 2020年10月28日発売
第2弾 ブレンデッドウイスキー雨水 2021年2月28日発売
第3弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種 2021年5月28日発売
第4弾 ブレンデッドウイスキー処暑 2021年8月25日発売
第5弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬 2021年11月25日発売
第6弾 ブレンデッドウイスキー大寒 2022年2月25日発売
第7弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー清明 2022年5月30日発売
第8弾 ブレンデッドウイスキー大暑 2022年8月26日発売
第9弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー大雪 2022年12月5日発売
第10弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー啓蟄 2023年2月27日発売
第11弾 ブレンデッドウイスキー小満 2023年5月31日発売
第12弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー白露 2023年8月24日発売
第13 ブレンデッドウイスキー小雪 2023年11月22日発売
第14弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー立春 2024年2月22日発売
第15弾 ブレンデッドウイスキー穀雨 2024年5月25日発売
第16弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー小暑 2024年8月26日発売
第17弾 ブレンデッドウイスキー霜降 2024年11月27日発売
第18弾 シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー冬至 2025年2月22日発売
第19弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー立夏 2025年5月27日発売
第20弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー立秋 2025年8月27日発売
第21弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー小寒 2025年11月26日発売
第22弾 シングルモルトジャパニーズウイスキー春分 2026年3月25日発売
第23弾 シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー夏至 2026年5月28日発売
 

1.商品名と写真

厚岸 シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー 夏至
AKKESHI Single Blended Japanese Whisky GESHI “Summer Solstice”
 

2.厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー 夏至の特徴

ミズナラの森を希望の光が彩る夏の夜。
厚岸ピートで燻煙し
熟成を重ねた北海道産麦芽原酒は、
個性的で豊かな香りを纏います。
厚岸ならではの風土が造り出す
唯一無二のウイスキーをお楽しみください。

香り:黒糖とレンゲ蜂蜜、柑橘の花、潮気とミルクチョコのコク

味わい:オレンジ・レモン・ライムの爽快さに、ハイカカオのチョコレートの酸味とコク

余韻:ホワイトペッパー・生姜の辛さ、シナモンロールのマーマレード添え、引き締めの塩

二〇二六年
五月下旬発売

引用:堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所 Facebookページ

 

堅展実業株式会社 代表取締役
樋田恵一氏が語る「夏至」 

一年で昼間に長さが最も長い夏至の日。子供の頃はとても得をした気分になったのを思い出します。
厚岸蒸溜所の開設以来、一年を通して釧路・厚岸間を運転しますが、遅くまで明るい夏至の辺りは、運転をしていても楽で助かります。
太陽から発せられる気が最高潮に達したと感じられるこの日に、とっておきの原酒で造り上げたこのボトルとともに、生きる喜びをかみしめたいものです。暑い夏を迎えるにあたり、栄養補給もお忘れなく。厚岸ウイスキーは食との相性も抜群ですから。

夏至同梱パンフレットより引用

2-1.テイスティングノート

香り 海辺のすみれ、蜂蜜多めのハニーマスタード、橙色の柑橘、貝殻のミネラル、黒糖の蒸しパン
味わい みかんのアイスキャンディ、塩チョコミルク、甘み・酸味と柔らかなピートでバランスが素晴らしい
余韻 柑橘のピールの様な爽やかなビターさ、さらさらした甘みが残して薄い煙が長く残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 48%
酒別 シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー
樽酒 キーモルト:オール北海道産ウイスキー
(北海道麦芽、厚岸蒸溜、北海道産ミズナラ樽使用原酒)
内容量 700ml
販売本数
発売日 2026年5月28日

3.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

4.価格

4-1.メーカー希望小売価格

商品名 厚岸 シングルブレンデッドウイスキー 夏至
容量 700ml
希望小売価格 29,700円(税込)

4-2.メルカリでの転売価格 

メルカリでの転売価格は、現時点ではありませんでした。(※2026/5/28時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格  

ヤフーオークションでの価格は定価で2本セットでの品が確認されました(※2026/5/28時点)

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon 

通販サイトでは、現在定価での販売が確認できました※2026/5/28時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、 45ml:7,920円、30ml:5,280円、15ml:2,640円で提供しております

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.メーカー

堅展実業株式会社

設立 1982年
本社所在地 〒100-0011 東京都千代田区内幸町1丁目1-1 帝国ホテル東京内
所有蒸留所 厚岸蒸溜所

6.蒸溜所

厚岸蒸溜所

所在地 〒088-1124 北海道厚岸郡厚岸町宮園4丁目109-2
操業開始 2016年10月

2015年 蒸溜所建設を開始
2016年 10月蒸溜開始
2017年 第2熟成庫完成
2018年 2月厚岸蒸溜所として初商品リリース。第3熟成庫完成
2020年 2月初のシングルモルトウイスキー「サロルンカムイ」をリリース。
           4月第4熟成庫完成。
     10月二十四節気シリーズ第一弾「シングルモルト寒露」をリリース。
2021年 精麦棟の新設(稼働は2022年)
2023年4月   第5熟成庫完成。
2025年 堅展実業の第2蒸溜所となる「富良野蒸溜所」の建設が発表。2028年を目標に建設予定
2026年 厚岸蒸溜、富良野熟成ウイスキーが製品化
     二十四節気シリーズの全24種が6年かがりで完結。

一本線のように、ウイスキーをつくる。

厚岸は、ウイスキーづくりにとても適した土地だと感じています。ミズナラの森に降った雨が、冷たく澄みわたる清流になり、ピート(泥炭)層を通ってウイスキーづくりに欠かせない水になる。
スコットランド・アイラ島によく似た、一日の中でも天候や気温が大きく変わる環境や、潮風に乗って蒸溜所へと運ばれる海霧が、モルトの熟成を深めてくれる。ちゃんとつくれば、ウイスキーがおいしくなる条件が揃った環境です。

ただ、 ちゃんとつくる ということが実は一番大変なことで、原酒がジャパニーズウイスキーになるためには木樽で 3 年以上寝かさなければなりません。
週にして 1 5 0 週以上。 1 週間は 1 % にも満たない時間です。その 1 週 1 週をぶれ の無いように、造りのところで一切の妥協を許さない。すべての手順書・記録書を厳密に管理し、 一本線のようにウイスキーをつくる。

私たちが技術者として大切にしている、日々の心構えです。

引用:Blender’s Attention ブレンダーのこだわり【厚岸蒸溜所】

「スコットランドの伝統的な製法で、アイラモルトのようなウイスキーを造りたい」という強い想いのもと、設備はスコットランドのフォーサイス社製のものを導入。施工はすべてフォーサイス社の職人が来日して実施。

ポットスチルの形状はストレートヘッドのオニオンシェイプで、アイラ島のいくつかの蒸留所のものと似ています。加熱はラジエーター方式(間接加熱)、付属するコンデンサーはシェル&チューブ式でマッシュタンはセミロイター式です。
発酵槽(ウォッシュバック)は全てステンレス製。年によって変わる気候や自然に任せながら、クラフトマンが調整を行い、発酵のタイミングを見極めます。

熟成庫は現在、第1~第5熟成庫まで。第1はダンネージ式、第2熟成庫(充填棟の隣)は現在出荷前の製品保管に使用。第3~第5熟成庫はラック式を採用、厚岸湾を望む丘の上にあり海の香り漂う「海霧」が厚岸町全体を包み込みモルトの熟成を深めるなど、ウイスキーの特性に良い影響を与えています。

熟成樽はバーボン、シェリーに加え、北海道産の「ミズナラ」も使用。さらにワインやラム、ブレンデー樽などを使用し、多層的なレイヤーを重ね、ブレンドが行われています。
また、ウイスキーの原料となる大麦を厚岸内で栽培し、ピートや熟成のための木樽も含めてすべて厚岸産でおこない、将来的には「厚岸オールスター」のウイスキー造りを目指しています。
2021年8月には、厚岸蒸溜所で蒸留した原酒を試験的に富良野で熟成させるという取組みも始まりました。
出来上がったウイスキーは厚岸熟成特有の塩味はなく、富良野という土地ならではのフローラルなウイスキーに。
地元の厚岸のみならず「北海道」という偉大な個性を活かす、テロワール
ワイン通の人は良く耳にしてきたであろう「テロワール」の考えをウイスキーに取り入れ、「厚岸という個性」と「北海道という個性」を融合し、それらの土地のテロワールを活かしたウイスキー造りは魅力的であり期待値は無限大です。

厚岸町周辺の厚岸湖と別寒辺牛湿原はラムサール条約の登録湿地です。ラムサール条約とは、1971年2月2日にイランのラムサールで採択された湿地に関する条約で、水鳥をはじめとする野生動物の生息地となっている湿地を、国際的な協力のもと保全および賢明に利用することを目的としています。
ウイスキーに使用する上水の取水口は、蒸留所のそばを流れる尾幌川上流のホマカイ川。ピートの層を通ったその水は茶褐色をしています。
その周辺は湿原地帯で、清流にしか生息しないといわれるバイカモの生息地。夏季に咲く小さな白い花は豊かな水のシンボル。
この水が厚岸のウイスキーを育みます。

引用元:厚岸蒸溜所公式HP

厚岸蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。
https://jpwhisky.net/manufacturer/akkeshi/

7.まとめ

二至二分ボトル三本目は夏至。
厚岸蒸溜所公式サイトによる樽の配合比率はまだ公開されていませんが、冬至にも使用されたオール北海道素材のグレーンが使用。
アッケシストの聖地である厚岸のホテルオーナーの所有する泥炭採掘地で採取した厚岸産ピートを使用し、厚岸で精麦を行った【北海道産大麦の厚岸ピーテッドモルト】が使用されています。

素晴らしいバランス感。
ブレンデッドウイスキーとしてのブレンドの完成度の高さはもちろんですが、厚岸自社蒸溜グレーンのポテンシャルの高さも伺えます。

まずはぜひストレートでお召し上がりください。

これまで当サイトですべて紹介してきた厚岸蒸溜所の二十四節気シリーズ。最終楽章の完結、最後までぜひお楽しみください。

■「厚岸蒸溜所・厚岸ウイスキー」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.56 2026年6月号

[巻頭特集]
ウイスキーの原点、シングルモルト蒸留所の現在地を知る――
スコッチ蒸留所名鑑 第6弾 エンペラドール・ディスティラーズ/モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン
スピリッツメーカー2社の6蒸留所を一挙紹介!
 ダルモア/アイル・オブ・ジュラ/タムナヴーリン/フェッターケアン
 マグレンモーレンジィ/アードベッグ

[第2特集]
日本のクラフト蒸留所最前線
マルス駒ヶ岳蒸溜所/軽井沢ウイスキー蒸留所/御代田蒸留所

◆ジャパニーズクラフトの開拓者たち 第8回 木内酒造 木内敏之

◆ウイスキー文化研究所設立25周年記念 ウイスキー激動の25年史

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
大石 竜平

北海道出身 bar新海大門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
土地それぞれの風土から様々な味わいが作り出される日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸溜(留)所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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