JAPANESE FES 2022 in TOKYO レポート

昨年、2022年12月17日(土)と18日(日)の2日間、ウイスキー文化研究所主催で、日本産ウイスキー、ジン、スピリッツが大集合のイベント「JAPANESE FES 2022 in TOKYO」が開催されました。当サイトでは、最新のジャパニーズウィスキーの動向を確認し、ジャパニーズウイスキー愛好家の皆様へ貴重な情報をお届けするべく、イベントへ行ってまいりました。当日のレポートをお届けします。

1.イベントのハイライト

日本のウイスキー蒸溜所を中心に、たくさんの”スピリッツメーカー”、”BARフード系の食品メーカー”等が出展。入場料は4,400円(税込)。

高価なウィスキーは一部有料で試飲することができましたが、今回は無料試飲として提供される銘柄が多く、出展者様のイベントやウィスキーに対する熱意と想いを感じました。

出展ブースには、蒸溜所の創業者や責任者、実際に商品となっているウィスキーのブレンダーが現場に立ち、来場者は直接コミュニケーションをしながら試飲することができました。
入場料4,400円なんて、あっという間に元が取れてしまう程の価値の高いイベントであり、最新のジャパニーズウイスキーの情報を一度に知る事が出来る貴重なイベントである事を再認識しました。主催のウイスキー文化研究所様には改めて感謝しなければなりません。

ブース毎の状況として特に目立っていたのは、全種類無料試飲で提供されていたイチローズモルト秩父蒸溜所(ベンチャーウイスキー)や厚岸蒸溜所(堅展実業)。

また、フェス限定商品を提供された長濱蒸溜所(長濱浪漫ビール)や、通常は蒸溜所でしか飲む事が出来ない山崎白州の構成原酒の有料試飲を提供されたサントリー。これら4ブースは常に長蛇の列となっていました。

長濱蒸溜所(長濱浪漫ビール)では、フェス限定AMAHAGANと、フェス限定シングルカスクを数量限定で持参されており、それを聞きつけたウィスキー愛好家が開場してからすぐに長蛇の列。2日連続、開始10分で完売するという盛り上がりを見せました。

その他のブースでは、ニューポット、ニューメイク、ニューボーンといった、2022年初披露のボトルを多く試飲することができました。

新しい顔ぶれを感じ、今後の展望が想像でき、来場者にとって得るものが多いイベントとなったのではないでしょうか。では、合計13箇所の蒸留所をレポートして参りたいと思います!

2.主要蒸溜所のご紹介

2-1. サントリー知多蒸溜所

サントリー知多蒸溜所が出展されてきた過去と違い、今回は、通常蒸溜所でしか試飲が出来ないような山崎白州知多、それぞれの構成原酒を有料試飲で提供おり、来場者の一番の目的となっている様子でした。
当日試飲することができた原酒は下記です。

山崎構成原酒ホワイトオーク樽原酒、スパニッシュオーク樽原酒、ワイン樽原酒、ミズナラ樽原酒、ニューポット
白州構成原酒ホワイトオーク樽原酒、スパニッシュオーク樽原酒、ライトリーピーテッド樽原酒、ヘビリーピーテッド樽原酒、ニューポット
知多構成原酒ヘビー原酒、クリーン原酒、ワイン樽原酒、ニューメイク

その他にも、サントリー梅酒 山崎樽熟成も提供されていました。サントリー梅酒 山崎樽熟成とは、山崎蒸溜所のウイスキー樽で熟成させた梅酒に梅酒樽で後熟させたグレーンとモルトウイスキーをブレンドして作られているものです。山崎ファンである来場者は試飲し楽しんでいました。また、サントリー知多蒸溜所のブースは会場の中でもブースの作り込みと、スタッフ衣装が統一されていたりと、ブランディングとしてのリッチさは勿論、イベントだけでしか味わえない、クローズドなバーに訪れたかのような特別な感覚を感じながら、試飲することができました。

2-2. キリンディスティラリー 富士御殿場蒸溜所

富士御殿場蒸溜所ブースでは、シングルブレンデッドジャパニーズウイスキーマスターピースを始め、全ての商品を無料試飲提供。それを目当てにブースに訪れ試飲する来場者が多くいました。

遠慮なく、マスターピースの試飲をさせていただきながら、蒸留所の方とお話ししましたが、マスターピースに対する胸に秘めた熱い野望を感じました。空きがあれば、ジャパニーズブレンデッドウイスキーの王者に君臨するんだ!といった感じで、自信をお持ちでおられたことはさらに素晴らしいと感じました。

一本、税込54,780円するマスターピースを無料提供していただけるというサービス精神には心を打たれ、蒸溜所の皆様の本気度合いを肌で感じながらいただくことができました。

また、富士御殿場蒸溜所は、去年に設備投資をされ、丸っと綺麗になり、熟成庫も新しく作り、平積みできる倉庫を増設されたそうです。見学も可能になりましたので、今後の動向も楽しみです。

2-3. 厚岸蒸溜所(堅展実業)

イベント直前の案内でカムイウイスキーシリーズとして、イベント限定の「カムイチカプ」が無料試飲で提供されていました。カムイチカプは、海外原酒と厚岸原酒のバッティング。実際試飲するとやはり海外原酒であろう味、香りが先行するが、厚岸らしさも残っており流石の出来栄えでした。

カムイとはアイヌ語で「神」、チカプとは「鳥」という事から、神々しい未来に向かって羽ばたいて行くのではないかと夢を見させてくれるようなウイスキーでした。

WWA2022でWorld’s Best Blended(世界一のブレンデッドウイスキー)に輝いた「処暑」も含め、全種類無料試飲であり、終始試飲の列が絶えず、その勢いは、今後、更なる盛り上がりをみせるであろう期待を強く感じさせられました。

試飲をされるお客様の多くが、「どこで買えますか?」「なかなか手に入らない」「清明だけ手に入ったんです!」などという声が聞かれ、厚岸ウイスキーの稀少性や神秘的な人気の高さが感じられました。

二十四節気シリーズは、最新リリースの「大雪」で第9弾まで。二十四節気シリーズは2026年ころに完成する見通しで、新作がリリースされる度に予想を上回る驚きと発見があるので、バー新海としても常に新作を店頭に並べ、最終的に全ての商品を揃えるのがとても楽しみです。(※絶対、揃えます)

2-4. ニッカウヰスキー 余市蒸溜所(アサヒビール)

余市蒸溜所ブースでは定番の余市宮城峡竹鶴、ザニッカ、スーパーニッカ、フロムザバレル、ブラックニッカ、セッションを無料にて試飲提供。

ブースには、様々な部署の代表の方が現場に立たれていたりと、商品について直接質問し、より深くまで伺うことができました。それだけでなく、いらっしゃる方々は個人個人の見解をお持ちで、そのお話を伺いながら味わうウイスキーは深く記憶に刻まれました。

今後の展望として、どんどんと自社で素晴らしい原酒を作り、その原酒が美しい色だとすれば、その色を使って本当に綺麗な絵(ウイスキー)を作り上げたい、という近未来に胸が躍るようなお話を伺うことができました。このような生のお話が伺えるのも、イベントの醍醐味ですね。
来年2024年、NIKKAは90周年を迎えるため、次回のラインナップが楽しみです。

2-5. 嘉之助蒸溜所(小正醸造)

嘉之助蒸溜所ブースでは、1月にリリース予定の定番品となるシングルモルト嘉之助をお披露目。

クラフト蒸溜所の中でフラッグシップとなる定番シングルモルトを販売しているのは他に桜尾蒸留所のみ。蒸溜所の方々も今回の味にはかなり自信を持たれており「絶対に飲んで欲しい」との事。

BAR新海でも発売当日より提供を始めますが、テイスティングするのが楽しみでなりません。(シングルモルトは、1st,2nd,3rdそれぞれの構成モルトをブレンド。(焼酎リチャー、バーボン、 シェリー(オロロソ))

他にも、サンプルカスク数種類と、日置グレーンを無料試飲で提供。

特に衝撃的だったのは日置グレーンの品質。一般のグレーンがトウモロコシで作るのに対して、日置グレーンは100%大麦。材料コストはかかっているものの、味の品質は一般のグレーンとは別格でした。 

今後、日置グレーンの使い道は「ジャパニーズブレンデッドウイスキー」としてブレンドに使われるのか、「シングルグレーンウイスキー」としてグレーンにフォーカスしてリリースされるのか、どちらになっても楽しみである事に変わりありません。

また、スタッフの皆様とお話しする中で感じたのは、一人一人が本当にお酒を愛しておられ、ウイスキーに注ぐ熱が物凄く高いということ。

嘉之助蒸溜所の立地では、目の前に東シナ海が堂々と広がり、夕日が沈むまでを見届けることができるのです」と熱く語るスタッフの方。綺麗な景色を想像しながらいただく嘉之助ウイスキーには本当にロマンを感じました。

実際に蒸溜所へ行き、その景色を見ながらイベントで試飲したウイスキーたちをゆっくりと頂き、味わいたいです。

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2-6. 遊佐蒸溜所(株式会社金龍)

遊佐蒸溜所ブースでは、遊佐ファーストとセカンドを有料試飲で提供されていました。

そんな中、ニューポットと第三弾になるであろう遊佐シングルモルトプロトタイプを無料試飲で提供されており、遊佐蒸溜所を知っているファンは大興奮。「ああ、やっぱり美味しい」と皆様口にしていました。

また、蒸溜所の方からは1本目、2本目、3本目のそれぞれの蒸溜経緯を伺うことができました。1本目はとにかくインパクトを重視しアルコӦ